タイトルは『Kazuho@Cybozu Labs: Perl のテスト用に MySQL 環境を自動で構築するモジュール Test::mysqld を書いた』のオマージュです。
Test::mysqld は、テスト用に MySQL のデータディレクトリを一時ディレクトリに用意し、 mysqld サーバの立ち上げ・削除を自動実行してくれる大変便利なツールです。同じことを mruby で扱いたくなったので、見よう見まねで移植版を作ってみました。実装にあたっては miyucy/test-mysqld も大変参考になりました。
TestMysqld.new をすると、DB を初期化し、mysqld を起動します。また、TestMysqld#close を呼ぶか、プログラム終了時に mysqld インスタンスは削除されます。ちなみに、mruby から MySQL へのアクセスには mattn/mruby-mysql の使用を想定しています。
mysqld = TestMysqld.new
# ... Initialize mysqld ...
# ... Starting mysqld ...
# => #<TestMysqld:0x7fcec1821480 @pid=28004, @mysql_install_db="/usr/local/bin/mysql_install_db", @mycnf={:socket=>"/tmp/mruby_testmysqld_1472791284/tmp/mysql.sock", :datadir=>"/tmp/mruby_testmysqld_1472791284/var", :pid_file=>"/tmp/mruby_testmysqld_1472791284/tmp/mysqld.pid"}, @base_dir="/tmp/mruby_testmysqld_1472791284", @mysqld="/usr/local/bin/mysqld">
db = MySQL::Database.new 'localhost', 'root', '', 'test', 3306, mysqld.socket
# => #<MySQL::Database:0x7ff03481e1d0 context=#<Object:0x7ff03481e1a0>>
# ... Execute db query...
db.close
# => nil
mysqld.stop
# ... Shutting down mysqld ...
# => nil
MySQL 5.7.6 から mysql_install_db が deprecated になり、代わりに mysqld –initialize に変わりましたが、mruby-test-mysqld は両方に対応しています。動作は OSX El Capitan でそれぞれ試し、Travis-CI で 5.5 系のテストをしています。両コマンドの差異は、日々の覚書: MySQL 5.7.6でデータベースの初期化が変わる mysql_install_dbからmysqld --initialize に詳しい説明があります。
その過程で、バージョン比較をする hfm/mruby-versioncmp も作りました。x.y.z で書かれているバージョン同士しか出来ない雑な作りなので、少しずつ手を加えていく予定。