YAPC::Asia Tokyo 2014

#event

昨年に続いて、今年もYAPC::Asiaに参加。

前回は夜勤の仕事があったので、初日の後半からの参加だったけど、今年は朝から行くことが出来た。 まだ何も知らなかった昨年に比べると、比較的冷静でいれたような。 前回はずっと「うわああああ凄い技術者ばっかりだああああ」って慌て続けてたと思う。

あと、インフラエンジニアとしてのキャリア(OJT含む)が一年ほど過ぎて、技術的な理解も多少は深まり、去年の自分にはチンプンカンプンだっただろう各トークの内容も分かることが出来て嬉しかった。 足りない部分も自覚させられて、モチベーションの向上にも繋がった。

一日目

普段は徒歩通勤で電車一切使わないので、渋谷から日吉へ行く手段が分からず渋谷駅で迷子になってた。 東横線がガラ空きで、平日なのになんであんなに空いてるのかが今だにわからない。 朝は、渋谷に集まるけど、渋谷から出発する人はそんなにいないってことなのかな。

インフラエンジニア(狭義)は死んだ

インパクトの強いタイトルだけど、この「狭義」に当てはまる人であれば、大いに頷ける(あるいは実践しなければいけない?)内容なんだと思う。

発表を聞いて思ったのは、「インフラエンジニア」の言葉が指す範囲が広大になった現状で、この言葉を用いるのは大変だなということ。 同じような問題は「フロントエンドエンジニア」も抱えているのかもしれない。

いまいち、自分を示すための良い言葉が見つからない。 探すのに疲れるからインフラエンジニアを名乗る、するとどんなインフラエンジニアかを説明する必要が生じる。 それが嫌だからといって、無駄に言葉を増やしてもきっとコンテキストが伴わなければ意味が伝わらなくなる。

前に、お酒の席で、「サービス基盤エンジニア」という言葉はどうかという話にもなった。 それか、「Webサービス基盤エンジニア」ぐらいなら、なんとなく「ミドルウェア面倒みてそう」「ひょっとしたらDCにも行ってそう」みたいな、丁度良いニュアンスを作れるのかもしれない。 でも多分、「Webサービス」まで限定すると、ダサいとか感じ始めるのかもしれない。 何より、口にした時に長い。略しにくいし。このへん、結構致命的だと思う。

というようなことを、発表中・発表後に悶々と考えてしまっていた。 エンジニアって面倒だな、って我ながら思った(笑) 自分のアイデンティティとなる言葉を探す旅はまだ続きそう。

完成されたシステムなどない。完成された人間もいない。あるのは成長し続ける未完成なシステムと、それを支える未完成な人間だけだ

不思議な発表だった。私は、ご本人がブログでも書かれていた1ような、泥臭い話を聞きに来た一人だったわけだけど、イチからウェブサービスを育て上げた経験はないので「ふむふむ」と思いながら聞いていた。

ペパボの新卒研修で、Rails TutorialでTwitterライクなアプリケーションを作り2、そしてそのアプリを動かせる環境をVMに構築し、デプロイ出来るようにするという経験3があって、ケンジさんの発表ではそれを思い出していた。

今年の新卒4期生エンジニアがオペレーションサイドの研修に入る時に、この動画(アップロードされるかな?されると嬉しい)を見ると良いかもしれない。

最近のウェブサービスの検索機能やその先の話

Elasticsearch4を他社がどう運用してるか興味があったので聞いてみた。 後半に出てきた、「今後Elasticsearhはこういう機能を出してくると思う」的な話が良かった。

作られては消えていく、泡のように儚いクラスタの運用話

業務内容が興味深くて、TV案件の運用話を聞けてよかった。

ティザーサイト公開時点ではインスタンスを少なめにして、放送日前日か当日にドカンとスケールアウトさせる。 バズることがわかっていると、こういう運用方法も出来るのかと羨ましかったりもした。

自分の今関わっているサービスだと、こういう感じにドカーンとインスタンスを増やして負荷対応する、みたいなことがあまり無いので、TVという事情に対応するための施策とかが非常に良かった。

性能評価や監視・グラフ化はある程度分かると思って聞いていて、そのあとの「運用改善の話その1」に出てきた「俺がSPOF」発言にはブワッときた。

自分が今関わっているインフラ事情とはまた異なる世界を覗けて楽しかった。

いろんな言語を適材適所で使おう

大学受験5や「“技術的負債”を問いなおす」6であんちぽさんが捉えている問題意識にずっと興味があって、今回の発表もその延長として聞いていた。

こういったビジネス領域に浅い見識しか持ち合わせていないので、毎回発表を見るたびに新鮮な心地になる。 「俺はエンジニアだ!ビジネスなんて知らん!」じゃなくて、「ビジネスのことも知ってるよ!一緒に働こう!」って感じになりたいので、あんちぽさんの発表は毎回楽しみ。

WHERE狙いのキー、ORDER BY狙いのキー

トランプを用いた例が分かりやすくて良かった。

後半、話が難しくなってきたのと、コードにシンタクスハイライトが無かった等があって、なかなか内容を理解することが出来なかったけど、最近DBの勉強をしていたこともあって面白く聞けた。

LT

LTは相変わらずみんな面白いし、短い時間でよくあんなに情報を詰め込めるなあと関心するのだけど、振り返ると何を聞いたか全然思い出せなくなっている。

あとやっぱ後半ほど体力が尽きてきていて、微妙に話を聞けなかったのが申し訳ないと思った。動画上がったらまた見よう。

二日目

前日、というかこの日の午前4時まで飲み明かしてしまって、起きたのが昼。 ドッスンに乗られてるんじゃないかってほど身体が重かった。

13時ぐらいにようやく動けるようになって、渋谷でラーメン(道玄家、重すぎる)食べて日吉へ。

あやかNow!

この日は体調が思わしくなかったので、あんまり発表を見に行かなかった。 代わりにイベントホールでのんびりとキーボードを叩いていた。 電源も確保できたし、ペパボスタッフも何人かいたのでのんべんだらり。

途中、スクリーンにQuiznowというクイズ対決アプリの様子が映し出されていて、dankogaiとゲストのアイドルさんの対戦画面が堂々と映しだされていたのは爆笑した。

初日はあまりイベントホールにいなかったのだけど、メチャクチャ快適だった。 いろんなエンジニアさんもいたので、もっと話しかければ良かった。

そんなにビッグでもないデータ処理手法の話

話す速度が早くて聞き取るのが大変だった、ぜひ40分のセッションでやって欲しかった。

社内でも使われているfluentdをまだ全然触っていなかったので、どれくらいのデータが捌けるのかを全然知らなかったので勉強になった。

ただやっぱり話す速度が速かったので、今スライドをみると「あれ、こんなこと話してたっけ」という箇所が多々見受けられるので、動画待ち。

LT

半分耳を傾けながら、コード書いてた。 海外のYAPCの様子も知ることが出来て良かった。

キーノート

エンジニアとして生きることについて、改めて自分のキャリアを考えさせられる、素晴らしい発表だった。 ロールモデル、大事だと思った。

発表中、お子さんが大活躍で、当時のタイムラインを追いかけるとみんな子どもへの言及ばかりで内容が全然書かれていないという不思議な空間でもあったけど、それがむしろ「親として」「エンジニアとして」「社会人として」といった、様々な役割を担った人の人生の追体験を出来たような、そんな良い空間を演出していたような気もする。

#yapcramen

胃がダメージを受けているというのに、夜に2回もラーメン屋に行った。 店名忘れちゃったけど、どっちも有名らしい。

そんなわけで、飲んだ跡の締めには若干重めの家系ラーメンを食して解散。

おわりに

楽しかったのは勿論のこと、今年のYAPC::Asiaはエンジニアとしてのキャリアについて考えさせられる発表ばかり聞いていた。 これから先、どうしていこうかなあとか考えてしまう。 去年とは全然違う感想だった。

YAPC::Asiaは、今の自分の心境を反映してくれる、鏡のような存在だなあと感じた。 来年もまたやって欲しいが、去年と同じで、次回の開催は不明らしい。なにか手伝えることがあれば手伝いたいなあ。